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【整備初心者にオススメ】初めての自動車整備に最低限必要な工具を紹介

車のメンテナンスをしてみたいがどんな工具を買えば良いのかわからない方も多いと思います。様々な意見があるかと思いますが私は初心者は安価な工具セットの購入をオススメしています。

KTCスナップオンといった高級品を最初から購入するべきという人もいますが初期費用が高くなる為、それでもメーカー品を使いたいと考える方はコスパの高いアストロプロダクツの工具がオススメです。

 

まずは必要最低限の工具を揃えたい場合は以下の道具を優先的に購入してください。

  • ラチェットレンチセット
  • ドライバーセット
  • ジャッキ
  • 馬(リジットラック)

 

 

 

 

基本工具

ネジやボルト、ナットなどを回す為の基本工具の紹介です。これらの工具は全ての作業で必要となる為どんな作業においても必須となりますので必ず用意しましょう。

使用頻度の高い物だけを用意したいという場合はラチェットレンチドライバーを優先的に購入してください。この2点があれば大抵の作業はできます。

 

ラチェットレンチ

ラチェットレンチ

ボルトやナットを絞めたり緩めたりする際に使用するのがラチェットレンチになります。整備というとドライバーを使うイメージですがラチェットレンチの使用頻度は圧倒的に高く必ず必要になります。サイズに種類があり1/4(6.3mm)3/8(9.5mm)1/2(12.7mm)の3種類が主流です。

 

ラチェットレンチのサイズ
サイズ 用途
1/4(6.3mm) 小さいボルトや狭い箇所に使用
3/8(9.5mm) 内外装など様々な用途に使用
1/2(12.7mm) 足回りなどの大型ボルトに使用

今回は初心者向けの為1/2サイズは紹介しません。かなり大掛かりな作業でない限りは1/2がなくても対応できますのでご安心ください。

takenokodrive.com

WORKPRO 1/4ラチェットレンチセット

WORKPROのラチェットセットは1/4の小型サイズでケースも付属しているので車載用やちょっとした整備などに最適です。ドライバービットやエクステンションバーもついているので拡張性も高いのでオススメです。

オススメポイント
  • 小型なので狭い箇所や車内での使用にオススメ
  • 小型ケース付きで車載工具としても便利
  • エクステンションバーなど拡張性も高い

 

VESSEL 3/8ソケットレンチセット

こちらは3/8サイズのラチェットレンチになります。ラチェットとしては中型サイズになるので内外装ともに使用できるオールマイティーな商品です。ケース付きですが1/4サイズより多少大きくなるので自宅保管がオススメです。

オススメポイント
  • 様々な作業にオールマイティに使える
  • 木樹脂のグリップで握りやすい
  • ソケットサイズも4mmから22mmと多い

 

メガネレンチ&スパナ

メガネレンチスパナは足回りなどの比較的大きな作業の際に必要になる工具です。

ラチェットやドライバーなどと比較すると使用頻度は落ちますがこれから様々な作業をしていきたい方には必要な工具となります。

 

INGCO コンビネーションレンチセット

こちらの商品はメガネとスパナがセットになっており初心者にうれしい商品です。ケースも付属するのでまとめて保管できるのもオススメポイント。

サイズは6mmから19mmの8本です。本格的な作業ではさらに大きなサイズが必要になりますが17mmまであれば初心者のうちは十分です。

 

WORKPRO フレックスラチェットレンチ

先ほどと似た商品となりますがこちらはメガネレンチの部分ががラチェットになっているので締め増しや緩める作業が楽になります。

ただしラチェットでは強い力をかけると破損する恐れがあるのであまり力を使う作業では使用できません。

 

スピナーハンドル

スピナーハンドルはメガネレンチやラチェットレンチでは固くて緩められないボルトを緩めるために使用する長いソケットレンチになります。整備初心者のうちは使用頻度が少ないですが足回り等の作業の際には必ず必要となります。

こちらのDURATECHのスピナーハンドルセットは各サイズがセットで3000円ほどで購入できます。安価かつ口コミも好評なので初めての購入に非常にオススメです。

 

ドライバー

ドライバーは内装や電装品などの整備に使用する工具になります。INGCOのドライバーセットなら貫通ドライバーなので下記の画像のように叩いて使用することも可能です。

貫通ドライバー 使い方

強い力での使用にも対応可能なためドライバーとしての使用はもちろん固着した部品の取り外しにも使えて非常に便利な商品です。サイズもプラス、マイナスで各3サイズずつあるので自動車の整備で困ることは御座いません。

 

ジャッキアップ

整備の基本であるジャッキアップですが危険が多い作業でもあります。車載のパンタジャッキを使うかともいますが安定感がなく危険なので絶対にやめましょう。フロアジャッキを別途購入するのが安全かつ楽なので必ず購入しましょう。

【初心者向け自動車整備入門4選】誰でもできるメンテナンスを動画付きで解説 - タケノコCARS

 

この項目では私の考える安全と作業の効率化を両立させる工具を紹介していきます。基本的には以下の3つが安全のために必要となります。

  • フロアジャッキ
  • タイヤ止め
  • リジットラック(馬)

この3つの道具については優先的に購入するようにしてください。作業の効率化に便利な道具も紹介しますがこの3つの道具は最優先で揃えるようにしましょう。

 

ジャッキ

ジャッキ画像

車体を持ち上げる作業に使用するのがジャッキになります。ジャッキには2種類がありパンタグラフジャッキフロアジャッキがあります。

ジャッキの種類 特徴
パンタジャッキ 軽量コンパクトで車載工具に採用。安定性✕
フロアジャッキ 大きくて重いので持ち運びは不便。安定性〇

車載工具でパンタジャッキがあるからジャッキは買わなくてよいと考える方がいますがこれは間違いです。パンタジャッキは安定性が低く危険が伴うためあくまで緊急用として考えてください。日常的な整備を目的にジャッキを使用する場合はフロアジャッキ一択なので必ず購入するようにしましょう。

 

メルテック 油圧フロアジャッキ

メルテックのフロアジャッキはコンパクトなので収納スペースがない方にオススメな商品です。交換用のアタッチメントが付属しているので車体を高く上げたい場合にも便利です。ローダウン車に使用する場合にはアタッチメントを取り外しての使用も可能なので使用できる車種が多いのもおすすめポイントです。

 

オススメポイント
  • 軽量コンパクトなので収納に困らない
  • 持ち運びも可能
  • ローダウン、リフトアップ車にも対応

 

ARCAN 3tフロアジャッキ

ARCANのフロアジャッキは油圧ポンプが2機搭載されているため軽い力で車体を持ち上げることが可能。私も3年ほどこのジャッキを使用しておりますが油圧抜けもなく耐久性も抜群です。

 

この商品のスペックは以下の通り。

ARCANフロアジャッキのスペック
最低地上高 101.6mm
最大地上高 470mm
使用可能重量 2721kg
本体重量 約26.4kg

最低地上高も約10cmまで使用できるのである程度のローダウン車にも使用可能です。使用できる車両重量は約3tなのでほとんどの乗用車に対応しております。ただし本体重量が26kgもあるので持ち運びに不向きな点がデメリットとなります。

 

タイヤ止め

タイヤストッパー(タイヤ止め)はジャッキアップの際に車体が転がるのを防止するために使用します。私はこの作業を疎かにしてタイヤがない状態の車を落下させたことがあります。

この商品は1つにつき2個のタイヤ止めが入っておりますが全てのタイヤをロックするために必ず2つ購入するようにしましょう。高い商品でもないので安全のためにここはケチらないようにしてください。

 

リジットラック(馬)

リジットラック(馬)はジャッキで持ち上げた車体を安定させるためのものです。馬は安価なものだと車体が落下するため慎重に選んでください。オススメはアストロプロダクツの製品です。

価格は安価ですが使用した際も車体をしっかりと固定してくれるので私自身使用しておりますが不安を感じたことはありません。ローダウン車にも対応した低床タイプなので車種を選ばずに使用可能です。

 

スロープ

スロープはジャッキを入れる隙間がないローダウン車などに使用します。スロープの上に車を乗せることで地上高が上がるのでジャッキアップしやすくなります。また乗用車でしたらジャッキアップせずスロープだけでオイル交換が可能な場合もあります。

【コスパの高いエンジンオイル5選】エンジンオイルの選び方を徹底解説 - タケノコCARS

 

スロープはローダウン車では必須の道具になります。一般的な車高の車では必須ではありませんがオイル交換の際に最も手間がかかるジャッキアップの作業が不要になるので購入をオススメします。

 

クロスレンチ

クロスレンチはホイールを外す際に使用する工具です。ニューレイトンのクロスレンチはソケット部分が薄口なので社外のホイールやナットにも対応しています。

ホイールの着脱は車載工具でも十分対応可能ですが作業効率が非常に悪いのでクロスレンチの購入がオススメ。どこで購入しても同じような値段なので一つ購入しておくと便利です。

 

電装品

電装品の整備は走行に支障がないので整備デビューにオススメです。ナビやドラレコ、ETCなど電装部品には様々な種類がありますが必要な工具はあまり変わりません。この記事で紹介する工具を用意すれば基本的な電装品の整備ができます。

 

電装関係の主な整備は下記の通り。

主な電装品の整備
  • ナビ・オーディオの取り付け
  • スピーカー取り付け
  • ドラレコの取りつけ
  • ETCの取り付け

 

内張り剥がし

電装品を触る際に高頻度で必要になるのが内張り剥がしです。この商品なら様々な形の内張り剥がしがセットになっているのがオススメポイント。私も初めてオーディオ交換をしたときに内張り剥がしが足りなくて困ったことがあるのでセット品の購入をオススメします。

 

セット内容は下記の通り。

内張り剥がしセットの内容
  • クリップクランプ
  • リムーバー×4
  • 配線通し
  • 収納袋

これだけの内容がセットになれば大概の作業をこなすことが出来ます。マイナスドライバーで内張を剥がす人もいますが内装に傷がつきますし最悪の場合内張が割れることもあるのでオススメしません。

 

電工ペンチ

電工ペンチは配線作るのに必要な道具になります。こちらの商品は様々な端子類がセットになっているので別途購入する必要はありません。

エレクトロタップを使用する方が簡単に配線を作ることが出来ますが接触不良等の不具合が出やすいのでこちらのセット品の使用がオススメです。

 

検電テスター

検電テスターは配線の電源を探すのに使用します。紹介するエーモンのテスターは少し高価ですがこれより安価な商品は簡単に壊れてしまうのでこちらの商品をオススメします。

 

使用する主な電源は以下の通り。

電源の種類
イグニッション電源 エンジンONの時に通電する
アクセサリー電源 鍵を1段以上回した状態で通電する
常時電源 常に通電する

検電テスターを使用することでこれらの電源を探すことが出来ます。また紹介したエーモンの検電テスターであればアース線(マイナス電源)も探すことができるので便利。

 

作業は自己責任

最後になりますが車は人の命を簡単に奪うことが出来ます。工具を購入し自動車の整備を自分で行うことによって工賃を節約することが出来ますが自身がない場合は素直に諦めましょう。

初心者のうちは電装品などの直接危険の及ばないところから始め徐々にステップアップしましょう。DIYはあくまで自己責任であるということを忘れないでください。